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御朱印帳を買おうと思ったら「主流のサイズが2種類ある」「神社用と寺院用は分けるべき?」「素材で書き心地が変わる」と、選ぶ前に迷うポイントが意外に多いと感じませんか。御朱印帳の選び方は、サイズ・素材・デザインの3つの軸を押さえれば後悔しにくくなります。
この記事では、御朱印帳の3つの軸を順に解説したうえで、神社用と寺院用を分けるべきかという定番の疑問、よくある質問もまとめました。書き置き御朱印を多く集めるなら大判サイズが有力など、用途別の見極めポイントもあわせて整理しています。
御朱印帳とは|選び方の3軸

御朱印帳は、神社や寺院でいただく御朱印を記録・保管するための和紙の帳面です。蛇腹折りが一般的ですが、和綴じ式もあります。蛇腹式は見開きで御朱印を並べて鑑賞できる構造になっています。
御朱印の成り立ち|納経の受取から参拝の証へ
御朱印帳を選ぶ前に、御朱印そのものの成り立ちを知っておくと、集めるときの姿勢が見えてきます。神社本庁の公式サイトによると、御朱印のはじまりは奈良や平安のころ、神社仏閣に書き写した経典を納めたときにいただいた「納経受取の書付」ではないかといわれています。平清盛が厳島神社に納めたと伝わる『平家納経』も、その一例として挙げられています。やがて経典を納めなくても、参拝の証として書いてもらう形へ慣行が変わっていったと考えられています。
宮城県神社庁の「御朱印マナー」の案内でも「御朱印は参拝の証。参拝してこそ意味があります」と説明されています。御朱印は参拝と結びついたもので、集めること自体を目的にしたスタンプ集めとは成り立ちが違う、という位置づけです。とはいえ、これはデザインや見た目で御朱印帳を選ぶことを否定する話ではありません。表紙の意匠で気に入った1冊を選ぶのは自然な楽しみ方で、参拝とあわせて使う前提さえ押さえておけば心配はいりません。
御朱印を集める専用の和紙の帳面
御朱印帳は通常のノートとは異なり、墨が滲みにくい和紙を使った専用品です。神社や寺院で授与される御朱印は墨書と朱印で構成され、和紙との相性で美しさが大きく変わります。一般的な紙では裏移りや滲みが起きやすく、長期保存にも向きません。
御朱印帳の表紙に、白い和紙の細長い短冊が貼られていることがあります。これは題箋(だいせん)と呼ばれ、もともとは和漢の書物の表紙に題名を書いて貼る紙片のことです。和紙専門店の御朱印帳づくりの解説にも登場する呼び名です。使い方に決まった定めがあるわけではありませんが、一般的な慣行として、「御朱印帳」と記したり、自分の名前を書いて取り違えを防ぐ目印にする方もいるようです。もちろん、無理に書かず空けておいても差し支えありません。
なぜサイズと素材で選ぶのか
御朱印帳には主流のサイズが2種類あり(ほかに変形・特殊サイズも存在します)、用途によって使い勝手が変わります。さらに中紙の素材によって墨の吸収性や保存性が変わる場合があるため、見た目のデザインだけで選ぶと「想像と違った」になりがちです。最初の1冊を選ぶときは、サイズと素材を理解してからデザインを決めるのが失敗しにくい順序です。
選び方の3つの軸
- サイズ:標準サイズ(11×16cm)か、大判サイズ(12×18cm)か
- 素材:中紙の和紙(奉書紙か雁皮紙か)と、表紙の質感
- デザイン:神社オリジナル、伝統文様、現代風など好みで
この3軸を順に確認すると、自分に合う御朱印帳の方向性が見えてきます。
サイズで選ぶ|標準と大判の使い分け

御朱印帳のサイズは主に標準サイズ(11×16cm)と大判サイズ(12×18cm)の2種類です。文庫本よりやや大きい標準サイズと、それよりひと回り大きい大判で、用途に応じて選びます。
標準サイズ(11×16cm)の特徴
標準サイズは持ち運びやすさが利点です。バッグやリュックに入れてもかさばらず、旅行先でサッと取り出せます。神社の授与品としても定番のサイズで、初めての1冊として選ばれることが多いとされています。
持ち運び重視の方や、初めての1冊を選ぶ方に向くサイズです。神社や寺院の授与品でもよく見られるサイズなので、その場で授与いただく場合との相性も良いです。
大判サイズ(12×18cm)の特徴
大判サイズはひと回り大きく、御朱印を太い筆で書く際の迫力ある仕上がりに対応できます。スペースに余裕があるため、墨書が伸びやかに収まる利点があります。寺院では大判を用意しているところもよく見られますが、最近は神社・寺院ともに両サイズを取り扱う例が増えています。
書き置き御朱印を多く集めるなら大判が有力
近年は半紙などにあらかじめ書かれた「書き置き」の御朱印を授与する神社・寺院が見られるようになりました。書き置きは自分の御朱印帳に貼って保管しますが、ここでサイズが効いてきます。
初心者の為の御朱印ガイドの調査によると、標準サイズ(11×16cm)の御朱印帳に書き置きを貼ると約28%がはみ出してしまい、カットが必要になることが報告されています。一方、大判サイズなら約98%の書き置きをカットせずに貼れるとされています。書き置きを多くいただく予定なら、大判サイズが有力な選択肢です。カットしたくない方や、余白を持って貼りたい方には特に向いています。
書き置きは御朱印帳に貼って保管するのが一般的ですが、貼らずにクリアファイルや専用ホルダーに入れて残す方法もあります。いつでも見返して楽しみたいなら御朱印帳に貼る、原本をなるべくそのまま残したい・あとで並べ替えたいならファイル保管、というのがひとつの分け方です。貼るときは、水分の多い液体のり(水のり)だと紙がしわになったり波打ったりしやすいため、スティックのりのように薄く塗れるタイプが扱いやすいとされています。紙との相性が影響する場合もあるため、一般的な用心として、まず目立たない場所で試してから貼ってみてください。
書き置き御朱印を多く集める予定の方、迫力ある墨書を楽しみたい方に向くサイズです。寺院での授与も視野に入る場合に候補になります。
大判サイズだと御朱印を断られる?
ひと回り大きい大判を選ぶと、御朱印を断られてしまわないか気になる方もいます。ただ、大判は標準とならぶ主流の2サイズの一方で、大判だからという理由で授与を断る、という共通の決まりは確認できませんでした。一方で、A4判のように規格から大きく外れた特殊なサイズの帳面は、対応していない寺社もあるとされます。心配なときでも、近年は半紙にあらかじめ書いた「書き置き」で授与する寺社が増えていて、その場で御朱印帳へ直接書けない場合は書き置きで受けられることが多くなっています。気になるときは、授与所で一言たずねてみるのが早道です。
実際の神社ではどのくらい|サイズと初穂料の実例
標準・大判といっても、実際に神社が授与している御朱印帳の大きさや初穂料は一律ではありません。公式に公開されている情報をいくつか突き合わせてみると、次のような幅があります。
| 頒布元 | 大きさ(縦×横) | 初穂料 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 靖国神社の朱印帳(白) | 約17cm×11cm(カバー込みの外形) | 1,200円 | 公式通販 |
| 出雲大社の御朱印帳 | 約18.3cm×12.2cm(蛇腹式) | 1,200円 | 島根県公式観光サイト |
| 八坂神社の御朱印帳 | ページに記載なし | 1,500〜3,800円 | 公式授与品一覧 |
靖国神社の公式通販では朱印帳(白)が縦およそ17cm×横11cmで1,200円、島根県の公式観光サイトが紹介する出雲大社の御朱印帳は縦18.3cm×横12.2cmの蛇腹式で1,200円と案内されています。八坂神社の公式の授与品一覧には複数の意匠の御朱印帳が掲載されていて、1,500円から3,800円まで開きがあります。大きさは神社ごとに違い、初穂料も意匠しだいで変わるため、「神社は小さめ、寺院は大判」という見分けがそのまま当てはまるとはかぎりません。ここで挙げたのは3社の例で、全国の神社をならした割合ではない点はご了承ください。
御朱印は見開きでいただくこともあります。大判(横12cm)を蛇腹で見開きに開くと横はおよそ24cm、標準(横11cm)でも約22cmになる計算で、書き置きや大きめの朱印を並べたいときのサイズ感の目安になります(当サイトによる換算)。
ページ数(面数)の目安|満杯までどのくらい
大きさとあわせて見ておきたいのが、御朱印帳が「何面ぶん書けるか」です。日宝綜合製本の解説によると、標準的な御朱印帳は24山48面、つまり24折を蛇腹に仕立てて、両面で48面ぶん使える仕様が目安とされています。毎月1か所ずつ参拝すると、48面ぶんはおよそ3年10か月ほどで埋まる計算です(月1回参拝を仮定した当サイトの単純な試算です)。
市場には、これより多いページ数の御朱印帳もあります。
- 24山48面が標準的な仕様で、月1回ペースならおよそ3年10か月ぶん(当サイト試算)
- 40面や60面など、標準よりやや多めのタイプもあります
- 100面や120面といった多面タイプは、巡礼や札所めぐりで数を集める方に選ばれることが多いようです
ただし、この年数はあくまで月1回参拝という仮定にもとづく当サイトの単純計算で、実際に埋まるペースは人によって大きく変わります。旅先で何か所も回る方なら、もっと早く次の1冊が必要になります。
素材で選ぶ|奉書紙と雁皮紙の違い

御朱印帳の代表的な中紙には奉書紙(ほうしょし)と雁皮紙(がんぴし)があります。書き心地・墨の吸収・保存性で違いがあるため、用途で選びます。
中紙の素材|奉書紙と雁皮紙
- 奉書紙(ほうしょし):厚みがあり墨の吸収性が良い。裏移りしにくく、太い筆の墨書もしっかり受け止める(製品差があります)
- 雁皮紙(がんぴし):筆の滑りが良く書きやすい。湿気による劣化を抑えやすく、長期保存向きとされる(虫害対策は保管環境にも左右されます)
メーカー・販売店の紙質説明では、奉書紙は裏移りしにくさ、雁皮紙は保存性や筆運びの良さが特徴として紹介されています。御朱印を長く美しく残したい場合は雁皮紙、墨の吸収性と裏移りの少なさを重視する場合は奉書紙が候補になります。
表紙の素材|金襴・布張・木製
表紙にはさまざまな素材があり、見た目の印象と耐久性が変わります。
- 金襴(きんらん):金糸を織り込んだ華やかな織物。神社オリジナルの定番
- 布張:和柄や現代柄など、デザインの幅が広い
- 木製:屋久杉などの木を表紙に使った重厚な仕上がり
長期保存を考えるなら雁皮紙が有利
御朱印を長く美しく残したい場合、中紙が雁皮紙の御朱印帳が選択肢に入ります。雁皮紙は湿気への耐性が高く、長期保存に向く和紙として古くから写経や貴重書の表装にも使われてきました。実際の保存性は保管環境(湿度・直射日光・防虫)にも左右されます。
長期保存を重視する方や、書き心地を大切にしたい方に向く和紙です。専門メーカーの作る雁皮紙仕様の御朱印帳は、価格はやや上がりますが満足度も高い傾向があります。
綴じ方で選ぶ|蛇腹式と和綴じ
中紙とあわせて見ておきたいのが、御朱印帳の綴じ方です。御朱印帳には蛇腹式(アコーディオンのように折りたたむ形)と、和綴じ(糸でとじる形)の2種類があります。専門店やメーカーの解説を突き合わせると、使い勝手にいくつか違いが見えてきます。
| 比べる点 | 蛇腹式 | 和綴じ |
|---|---|---|
| 両面の使いやすさ | 和紙を2枚重ねて貼り合わせるため裏移りしにくく、裏のページも使いやすい | 綴じ穴と綴じ糸があり、裏移りを避けて片面だけ使う方が多い(両面も使えます) |
| 見た目 | 見開きで御朱印を並べて眺められる | 綴じ糸が表紙の装飾にもなる |
| 修復・耐久 | 開閉を繰り返すうちに折り目が傷むこともあると言われる | 破れても綴じ直しがしやすく、経年の劣化に強いとされる |
| 向いている人 | 御朱印を並べて楽しみたい方 | 直しながら長く持ちたい方 |
蛇腹式は裏移りしにくく両面が使いやすい、和綴じは修復しやすく長もちしやすい、というのがおおまかな違いです。紙の厚みは製品によって差があります。あるメーカーは蛇腹用の奉書紙に厚めのしっかりした紙を使う仕様を公表していますが、他社の製品まで同じとはかぎりません。最初の1冊としては、御朱印を並べて楽しめる蛇腹式を選ぶ方が多いようです。
神社用と寺院用は分けるべきか

「神社用と寺院用は分けるべき」という意見をよく聞きますが、歴史的には神社と寺院の信仰空間が現在ほど明確に分かれていない例が多くありました。「神社用・寺院用」を厳格に分ける感覚は、近代以降の宗教区分や、現代の寺社ごとの実務対応を踏まえた配慮という面があります。
神仏分離以前は神社と寺院の境目が緩やかだった
明治元年(1868年)からの神仏分離に関する一連の布告以前、日本では神仏習合(しんぶつしゅうごう)と呼ばれる、神道と仏教が混じり合った信仰のあり方が一般的でした。神社に付属する神宮寺や、神社を管理する別当・社僧の制度も広く見られ、参拝の場面で神社と寺院が現在ほど明確に区別されない例が多くありました。
この歴史を踏まえると、現代でも御朱印帳を厳密に分けなければならないという全国共通の決まりはありません。ただし寺社・宗派ごとの方針はあり、寺院巡りを重視する方は分けるほうが安心できる場面もあります。
現代の神社・寺院の対応
混在した御朱印帳に対応する寺社もありますが、宗派・寺院によっては「神社の御朱印が押された御朱印帳には授与しない」方針を取る場合があります。とくに浄土真宗では、本山級・主要派の寺院で御朱印を行わない例が多くあります(例:東本願寺の公式案内)。参拝記念のスタンプ等を用意している寺院もありますが、御朱印とは別の扱いです。対応は寺院ごとに異なるため、公式案内を確認してください。
なお、日蓮宗では御朱印にあたるものを「御首題(ごしゅだい)」と呼び、題目「南無妙法蓮華経」を書き入れる文化があります。浄土真宗の御朱印対応とは別の話なので、参拝前に各寺院・宗派の案内を確認すると安心です。
1冊で巡る公式の霊場と、寺院ごとの運用
「神社用と寺院用は分けないといけない」と聞かされて、そういうものだと受け取っている方もいます。ただ、それを義務づける全国共通の決まりは、今回調べたかぎりでは見あたりませんでした。むしろ、神社と寺院を1冊で巡ることを前提にした公式の霊場もあります。神仏霊場会の公式サイトによると、この会は近畿地方を中心に100を超える社寺が加盟し、伊勢神宮を特別な巡拝先に含む霊場として、平成20年(2008年)3月に設立されました。伊勢参りや熊野もうで、高野への参詣の道中で、神社と寺院をあわせてお参りしてきた歴史を踏まえたものだと説明されています。2019年付の公式発表では、発足10周年を記念して、加盟する社寺の名前があらかじめ入った公式の参拝朱印帳を刷新したと案内されています。加盟には神社と寺院の双方が含まれるため、実質として1冊で両方の朱印をいただける仕様と考えられます。
一方で、寺院の側には独自の対応もあります。日蓮宗では御朱印にあたるものを「御首題」と呼び、専用の御首題帳を用意する寺院があります。國相寺の公式サイトでは、御首題帳でなければ授けない寺院や、他宗派の御朱印が混じった帳面には「妙法」とだけ書いて区別する寺院もあるようだと紹介したうえで、自坊では柔軟に対応していると説明されています。運用は寺院ごとに分かれている、ということです。和紙メーカーの取材記事でも、神職の方の見解として、分けなければならない明確な決まりはないものの、気持ちよくいただくには分けたほうがよい、という現場の感覚が紹介されています。
迷ったときの目安を整理すると、次のようになります。
- ふだんの神社めぐりが中心なら、1冊にまとめても差し支えありません
- 日蓮宗の寺院を訪ねる予定があるなら、御首題帳を別に用意しておくと落ち着いて回れます
- 目当ての寺院があるなら、その寺院の公式案内で御朱印帳の扱いを事前に確かめます
「分けなくても問題ない」と言い切る、神社本庁のような包括団体としての統一見解までは見あたりませんでした(個別の神社・寺院では案内が分かれています)。だからこそ、行き先の方針が気になるときは、次に紹介する2冊持ちが安心につながります。
心配なら2冊持ちが安全策
「断られる可能性をできるだけ下げたい」「将来的にいろいろな寺院も巡りたい」という方は、神社用と寺院用の2冊を持つのが安全策です。最初の1冊は混在で始める方もいますが、寺院巡りを重視するなら分けるほうが安心です。
参拝先の神社・寺院の方針が気になる場合は、授与所で「混在した御朱印帳でも大丈夫ですか」と一言確認するのが丁寧です。
私は、この「分けるべき」という話が、決まりごとというより気づかいとして広まってきたところに、初めての人がつまずきやすい理由があるのではないかと考えています。決まりなら調べれば答えが出ますが、気づかいは相手や場面で変わるので、正解が一つに定まりません。だからこそ、最初の1冊で迷って手が止まってしまう人が多いのだと思います。私は、まず1冊を持って集め始めて、気になる場面が出てきたら2冊目を考える、くらいの順番でよいのではないかと思っています。
デザインで選ぶ|伝統文様から現代風まで
サイズと素材を決めたら、最後はデザインです。御朱印帳のデザインは大きく分けて神社オリジナル・伝統文様・現代風の3系統があります。
神社オリジナル御朱印帳の魅力
神社・寺院で授与されるオリジナル御朱印帳は、その神社の社紋や、その神社にちなんだモチーフが表紙に施されているものがあります。伊勢神宮・出雲大社・厳島神社など由緒ある神社のオリジナル御朱印帳は、参拝の思い出として選ばれています。
通販で選べる人気デザインの傾向
通販で購入できる御朱印帳は、種類が豊富でデザインの幅が広いのが利点です。よく選ばれているのは次のような傾向です。
- 伝統文様:矢絣(やがすり)・鱗(うろこ)・七宝(しっぽう)など、和装でも見かける古典柄
- 季節の花:桜・梅・紅葉など、四季を感じる柄
- 現代風アレンジ:京都の老舗メーカーによる花の意匠など、伝統と現代の融合
デザインを重視したい方は、通販で豊富な選択肢から選べます。伝統文様・季節の花・現代アレンジなど、自分の好みに合う1冊が見つかります。
どこで買えるか
御朱印帳は購入経路によって特徴が異なります。それぞれのメリットを整理します。
私は、御朱印帳をどこで買うかは、ただの購入方法の違いではないと考えています。神社や寺院の授与所で頂いた1冊は、その表紙を見るたびに「あの日、あの場所で始めた」という記憶とつながります。通販は種類が多くて選びやすい一方で、最初の1冊にその日の思い出を重ねにくいところがあります。だから私は、こだわりのデザインが特に無いなら、最初の1冊だけは参拝した神社で頂くのも良い始め方ではないかと思っています。
神社・寺院での授与
参拝先の神社・寺院の授与所でその場で頂くスタイルです。社紋やオリジナルデザインが入った御朱印帳は、参拝の記念性が高いのが魅力です。価格帯は目安として1,500〜3,000円程度の品が多く見られます。
文房具店・書店
大手の文房具店や書店でも御朱印帳を扱っています。専門メーカー製の品揃えがあり、実物を手に取って選べるのが利点です。
通販|Amazon・楽天・専門メーカー
通販は選択肢の多さが最大の魅力です。Amazon・楽天市場では数百種類のデザインから選べ、価格比較もしやすくなっています。日宝綜合製本や千年帳などの専門メーカー直販では、オーダーメイドや高品質和紙の御朱印帳も選べます。
御朱印帳でよくある質問
- 御朱印帳の値段の相場はどのくらいですか
御朱印帳の価格帯は目安として1,500〜3,000円程度の品が多く見られます。素材や仕様によっては5,000円以上の高品質品もあり、表紙の素材や中紙の和紙、専門メーカーかどうかで価格が変動します。御朱印そのものの初穂料は300〜500円程度が目安ですが、寺社や御朱印の種類により異なります。
- 御朱印帳の裏面も使うのですか
蛇腹折りの御朱印帳では、裏移りや鑑賞性を考えて片面だけ使う方法もよく見られます。ただし、最近は裏面も使う方がいるため、紙質や好みに合わせて判断して問題ありません。
- 御朱印帳が終わったらどうすればよいですか
すべてのページが埋まった御朱印帳は、大切に保管するのが基本です。次の御朱印帳を新調して集め続ける方が多く、終わった御朱印帳は箱や桐箱に入れて長期保存するのが一般的です。手放したい場合は対応している寺社で「お焚き上げ」に相談できる場合があります。
- 御朱印帳は何冊持っても良いですか
冊数に決まりはありません。神社用・寺院用の2冊持ちや、地域別・神様別に分ける方もいます。集めるテーマを決めて2冊目以降を選ぶのも楽しみ方の一つです。なお、「御朱印帳の1ページ目は伊勢神宮のために空けておく」という話を聞くことがありますが、これは決まりではなく、御朱印をいただくときのひとつの慣習です。伊勢神宮の公式案内にもそうした定めは見当たりません。そのため、2冊目以降も最初のページを空けておくかどうかは自由で、こだわりたい方は空けておく、気にしない方はそのまま使う、どちらでも問題ありません。
- プレゼントに御朱印帳は適していますか
御朱印帳はプレゼントとして贈ることも可能です。相手が御朱印巡りに関心を持っている場合は、入門ギフトとして喜ばれることが多く、誕生日や旅行のお土産にも適しています。デザイン重視で選んで贈ると、相手の好みに合わせやすくなります。
- 浄土真宗の寺で御朱印をもらえないと聞きましたが本当ですか
浄土真宗、とくに本山級・主要派の寺院では御朱印を行わない例が多くあります。たとえば東本願寺の公式案内では「御朱印は行っていない」と明記されています。理由については各寺院・宗派の案内を確認するのが正確です。なお日蓮宗では御朱印にあたるものを「御首題」と呼び、題目「南無妙法蓮華経」を書き入れます(浄土真宗の対応とは別の宗派の話です)。参拝前に各寺院・宗派の案内を確認しておくと安心です。
まとめ|3軸を押さえれば後悔しない
御朱印帳の選び方は、サイズ・素材・デザインの3軸を押さえれば、最初の1冊で後悔しにくくなります。書き置き御朱印を多く集めるなら大判サイズ、長期保存を重視するなら雁皮紙、デザインは最後に好みで決める。この順序で選ぶと、用途と見た目のバランスが取れた御朱印帳が見つかります。
失敗しない選び方クイックチェックリスト
- サイズ:書き置き御朱印に対応するか(→ 対応するなら大判 12×18cm)
- 素材:長期保存重視か、墨吸収重視か(→ 雁皮紙 vs 奉書紙)
- デザイン:神社オリジナル / 伝統文様 / 現代風から好みで
- 神社用と寺院用:寺社ごとの方針が気になる場合は2冊持ち
- 購入経路:参拝先の授与 / 文房具店 / 通販(Amazon・楽天・専門メーカー)
参拝の作法と関連する記事
参考・引用ソース
主要ソース(メーカー公式・準公式)
- 日宝綜合製本「御朱印帳のサイズ選びに迷ったら」
- 日宝綜合製本「御朱印帳はどう選ぶ?サイズ・中身・デザインを徹底説明」
- 初心者の為の御朱印ガイド「後悔しない御朱印帳の選び方」
- 初心者の為の御朱印ガイド「書き置き御朱印のサイズを徹底調査」
- 千年帳「御朱印帳の選び方」
- 国立公文書館「神仏判然令(明治元年3月)」
- 真宗大谷派 東本願寺「よくあるご質問」
- 神社本庁「御朱印」
- 宮城県神社庁「御朱印マナー」
- 靖国神社 公式オンラインショップ「朱印帳」
- しまね観光ナビ(島根県公式観光サイト)「出雲大社の御朱印帳」
- 八坂神社「授与品一覧」
- 日宝綜合製本「御朱印帳のページ数は何ページが良い?」
- 千年帳「御朱印帳の綴じ方」
- 御朱印ことはじめ「蛇腹式と和綴じの違い」
- 早和製本「御朱印帳蛇腹和紙のプレスリリース」
- 神仏霊場会「霊場会について」
- 國相寺「御首題について」
- 谷口松雄堂「御朱印帳の選び方(神職への取材)」
補助的参考
- Wikipedia「御朱印」
- Wikipedia「神仏分離」
- 小津和紙「御朱印帳の作り方(題箋の解説)」
- コトバンク「題簽(だいせん)」
- 初心者の為の御朱印ガイド「書き置き御朱印を貼るのりの選び方」
著者について
あやとき編集部は、神社・神道・日本の伝統文化の「綾(織り合わされたパターン)」を「解く(読み解く)」ことをテーマに、メーカー公式案内、寺社・宗派公式情報、公的資料、概説資料を確認しながら記事を制作しています。本記事は日宝綜合製本のメーカー公式案内、初心者の為の御朱印ガイド、千年帳・御朱印ことはじめの選び方ガイド、神社本庁・宮城県神社庁の御朱印案内、靖国神社・八坂神社の公式頒布情報、島根県公式観光サイト、神仏霊場会・國相寺の公式案内、谷口松雄堂の取材記事、国立公文書館の神仏判然令の資料ページ、東本願寺公式FAQ、Wikipedia「御朱印」「神仏分離」を参照して構成しました。
御朱印帳の選び方には個人差や好みがあり、ここで紹介した「3軸」は判断の一つの軸です。実際の購入時は、参拝先の神社・寺院の方針や自分の使い方に合わせて選んでください。
御朱印帳を選んだら、次は御朱印の正しいもらい方の作法も確認しておくと、初めての参拝も安心です。
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